2021.03.30
ウェイトトレーニング

トレーニングの王様!スクワット 

こんにちは!
名古屋駅から早歩きで5分のパーソナルトレーニングジムGOODSUNPLUSの山口です。
今回は『王様』について。
トレーニング業界で『王様』と言えば『スクワット』です。
異論は認めません。
数あるエクササイズの中で、1種目しかできないとなれば、私は迷うこと無く『ロウバースクワット』を選びます。
ロウバースクワットは股関節の伸展筋群(大臀筋、ハムストリングス、内転筋群)、人体最大の筋肉である大腿四頭筋(単体ではないですが)、更に背面の筋肉もパッキングにより常時力発揮をした状態で使われます。
また、動作の始まりが伸長性のエキセントリック収縮から始まるので、デッドリフトと比較してフォームが安定しやすく怪我のリスクが少ないと考えています。(ここは私見です)
まぁ、とは言ってもロウバースクワットだけで全て賄えるわけではなく、下半身だけを考えてもRDLは併用したいのが実際です。
※そもそも1種目しかできない環境でトレーニングはやりたくないです…

『キング・オブ・エクササイズ』と呼ばれるスクワット。
そのキングっぷり?をご紹介していきたいと思います。

【目次】ご興味のある記事からお読みください
1.スクワットは膝がつま先より前には出てはいけない??
2.体幹部と脛の位置関係
3.踏圧とはなんぞや?
4.目線は何処を見れば良いの?
5.バックスクワットが前提になっているけど、バックスクワットってそんなに重要??
今回のまとめ

1.スクワットは膝がつま先より前に出てはいけない??

スクワットのフォームを語るときによく出るこのワード。
『膝をつま先より前に出さないように』
これって本当ですかね?
結論から言うと正しくないのですが、ウェイトリフターばりのフルボトムスクワットを行わない限りそんなに前に出ることもないだろうとは個人的に思います。
もちろん、大腿と下腿の長さや身長によっても変わりますし、後述する担ぐ位置によっても変わります。

■ロウバースクワットとハイバースクワット

スクワットは担ぐ位置によって大きく2種類に分けられます。
読んで字の如く、低い位置で担ぐか高い位置で担ぐかで分けられます。
画像を参照してそれぞれの違いをまとめると
ロウバースクワット
・股関節の屈曲角度大きい、膝関節の屈曲角度小さい、体幹部の前傾角度大きい

ハイバースクワット
・股関節の屈曲角度小さい、膝関節の屈曲角度大きい、体幹部の前傾角度小さい

ここから言える事は
ロウバースクワット
・股関節伸展筋群をメインに使う、体幹部後面の筋群の参加率高い

ハイバースクワット
・膝関節伸展筋群をメインに使う、体幹部後面の筋群の参加率低い

もちろんどちらのスクワットも、股関節伸展筋群、膝関節伸展筋群、体幹部後面の筋群を使用しますがあえて言うと上記になります。
また画像のように深くしゃがめば、つま先よりも前に膝は出ますが、一般の方がトレーニングを行う際に画像のようなフルボトムまでしゃがむ必要性は高くないと考えています。
大腿部が床と平行になるまでしゃがむパラレルスクワットで充分スクワットの恩恵は受けられます。
パラレルスクワットの場合、正しく行えばハイバーだろうがロウバーだろうが、膝が過度につま先より前にでることは余りないです。
※ハイバーは多少出ますが。

2.体幹部と脛の位置関係

1.の画像を見ていただければほとんど答えが出てしまっているのですが、ハイバースクワットにおいては体幹部と脛は平行に近くなります。
別に体幹部と脛が平行が理想のフォームというわけではないのですが、『平行に近づいてしまう』というのが実際の所です。
もちろん、胴体・大腿部・下腿部の長さによって変わりますが平均的な日本人の身長と体型、適切な各関節の可動域があれば正しいハイバースクワットは体幹部と脛が平行に近づくものです。

ロウバースクワットの場合は体幹部の前傾が強くなるため、体幹部と脛が平行になることはまずないです。

ちなみに、アスリート(特に垂直方向への力発揮が多い競技)がLowerPushの種目としてスクワットを取り入れるのであればハイバースクワットを僕は推奨します。
ヒップヒンジを強調したいのであれば、デッドリフトやRDLを行えば良いからです。
下半身の筋力はもちろん、全身の力を使って高重量を扱いたい方はロウバースクワットを推奨します。(1種目しかできない環境の場合も…)
柔道やレスリングといった組技格闘技などはロウバースクワットを推奨することが私は多いです。

大切なのはハイバーもロウバーもどちらも適切にできる能力を持っていることです。
結構多いのが、ロウバースクワットばかりやっている人がハイバーに切り替えると、バーを担ぐ位置だけが高くなり、動作自体はローバーのままで腰背部へのストレスが大きくなってしまうパターンです。
逆も然りですが、動作パターンを瞬時に切り替えできないくらい一つの動作パターンが身体にインプットされていると、競技によってはマイナス影響を与える可能性もあるので、コーチやトレーナーは気をつけなければいけません。

3.踏圧とはなんぞや?

ここ数年(実はもっと前から??)踏圧という言葉をスクワットにおいて良く耳にします。
恐らく明確に「これが踏圧やで!This is Fumiatsu!」というものはないかと思うので私なりの考察を。

ミッドフットで身体を支える

まず考えるべきは足裏の何処で身体を指示するか。
つま先重心でもなく踵重心でもなく、足裏全体で支えるのが正解になってくるかと思います。
具体的に言うと、拇指球、小指球、踵骨の3点に均等に体重が載ることです。
この3点で身体を支えることが、いわゆるミッドフットで支えることになります。

バーの軌道は鉛直

次にバーの軌道について。
当たり前ですが、重力下において物体は外力が掛からない限り地面に対し鉛直にしか動きません。
スクワットにおいてもバーの軌道は常に鉛直で、常にミッドフットの真上にバーがあることが理想です。
結構、ボトム付近で軌道が乱れるのを見ますが、これは膝や腰椎に負担を掛けるので気をつけたいところです。
担ぐ位置によって上体の前傾角度が変わるのも、結局はバーをミッドフットの真上に保持したいためです。
っというよりは自然にミッドフット上に持ってきていると思います。

しゃがむ時こそ踏圧を感じたい

ミッドフットで身体を支え、バーもミッドフットの真上に担いだら、いよいよ踏圧を感じるフェーズです。
立ち上がる時はもちろんですが、しゃがむ時にミッドフットに負荷が載っていることを意識できると、立ち上がりも非常にスムーズに行えると思います。
感覚としては真下に潰れるような、もしくは床を真下に押すようにしゃがむ感覚です。
正しい重心位置でバーを正しい位置に担いで、真下に潰れればフォームは勝手に決まるはずです。
※あくまでこれは私個人の感覚になってしまうので、スクワットを200kg、300kg担ぐ方の感覚はまた違うものがあるかもしれません。

 

4.目線は何処を見れば良いの?

案外、気にされていない方もいるのですが、目線も非常に重要な要素になってきます。
目線の持っていき方次第では、腰椎過伸展のフォームになってしまい腰を痛めてしまう恐れがあります。
目線はやはりフォームによって変わってきます。
ハイバースクワットはほぼ真正面(やや下側)、ローバースクワットは斜め下を見るくらいが適切です。

目線は地面に足して脊柱の角度によって変わります。
たまに天井を見るくらいに勢いでスクワットをしている方を見かけますが、頚椎も脊柱というユニットの一つの構成要素です。
頚椎を過度に伸展させた結果、腰椎も伸展方向に動き、結果として腹圧が適切に高まらず腰椎に伸展方向への過度な負荷が掛かります。
腹圧を保つ為にも頚椎・胸椎・腰椎が一つのユニットとして働き、脊柱のニュートラルを保つ必要があります。
よって、体幹部の前傾が少ないハイバースクワットであれば目線はほぼ真正面、体幹部の前傾が大きいローバースクワットでは目線が斜め下
になります。

5.バックスクワットが前提になっているけど、バックスクワットてそんなに重要??

ここまでバックスクワットの話に終始してしまっていますが、一口にスクワットと言ってもバリエーションはかなりあります。
・バックスクワット
・フロントスクワット
・ゴブレットスクワット
・オーバーヘッドスクワット
・ジェファーソンスクワット
・ザーチャースクワット
パッと思い浮かぶだけでも両側性のスクワットはこれくらい上がります。
特にバックスクワットと対を成すメジャーなフロントスクワット。
この2種目を使用重量、体幹部の角度、腰部への負担の観点から比較をしてみたいと思います。

■バックスクワット

・使用重量:数あるスクワットで最も高重量が扱える。
・体幹部の角度:バーを背面で担ぐことによる質量中心の変化により、体幹部は自然と前傾する。それによって体幹部後面(背筋群)の筋肉が働きやすくなる。
・腰部への負担:高重量が扱え体幹部後面が働きやすい為、肩周りの可動性の代償で肋骨が外旋位(リブフレア)になり腹圧を適切に掛けられない場合はダイレクトに腰部に負担が掛かる。

■フロントスクワット

・使用重量:バックスクワット程の重量は扱えない
・体幹部の角度:バーを前面で保持することによる質量中心の変化により、体幹部前面(腹筋群)の筋肉が働きやすくなる。
・腰部への負担:質量中心の変化により、ハイバースクワットよりも更に体幹部がアップライトになる為、腰部に負担は掛かりにくい。

比較すると重量を扱うと言う点においてはバックスクワットに軍配が上がりますが、それ以外はフロントスクワットの方がメリットがあります。
※重量を扱えるという点が、強くなるために最も重要な要素の一つではあるのですが…

バックスクワットをガッツリやり込む時期も当然必要ですが、目的、必要な能力、身体の状態などに合わせてバックスクワット以外のスクワットも選択肢に入れる必要はあると言えます。

今回のまとめ

冒頭でスクワットのキングっぷりを紹介すると言っておきながら、キンぐっぷりには余り触れていないコラムになってしまいました。
なので、ここでスクワットのキングっぷりをご紹介。
・参加する筋肉の数:全身の70%以上の筋肉がスクワット時には活動すると言われています(エビデンスあるのでしょうか?)
・心肺機能への影響:大腿四頭筋、大臀筋という2大筋肉がフルに活動するので、血液を送り込む心臓も強化される。
・基礎代謝アップ:上記の2大筋肉がフルに活動するので、効率良く基礎代謝が高まります。
・40代以上の男性はなんか元気になる気がする:そういうお声をよく聞きます…笑

最後は非常にフワッとした内容でしたが、皆様のご参考になれば幸いです。
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