筋トレと有酸素運動は毎日しない方がいい!最適な組み合わせ・頻度
筋トレや有酸素運動をはじめようと思っている人の多くが「筋肉を付けてメリハリのある身体を手に入れたい」、「夏に間に合うように身体を仕上げたい」などの目的を持っていることでしょう。
はじめたばかりのときはやる気に満ちあふれているため、毎日頑張って筋トレや有酸素運動をしがちですが、実はそのトレーニング方法には大きな間違いが隠れています。
この記事では、筋トレや有酸素運動の最適な頻度や、効率的に効果を出すためのトレーニングの組み合わせを解説しているので、目的を持って運動をはじめた人・はじめようと思っている人は参考にしてみてくださいね。
【この記事を読むとわかること】
・毎日筋トレや有酸素運動をすると筋肥大の妨げになる理由
・毎日トレーニングをするなら筋トレ方法に工夫が必要
・筋トレや有酸素運動をする際の最適なタイミング
・効率よく効果を実感するための組み合わせ
毎日筋トレや有酸素運動をするのは逆効果?
トレーニングに詳しい人やインターネットで筋トレについて調べたことがある人なら、「毎日筋トレや有酸素運動をするのは逆効果だ」という話題を見聞きしたことがあるのではないでしょうか?
せっかくやる気になっているときに水を差すような話題を見聞きすると、自分のやっているトレーニング方法に自信が持てなくなってしまいますよね。
そこで、本当に筋トレや有酸素運動は毎日しない方がいいのか?その理由についてもわかりやすく解説していきます。
毎日筋トレや有酸素運動をすると筋肥大の妨げになる理由
毎日筋トレや有酸素運動を行うと、筋肥大の妨げになってしまうからよくないといわれています。
筋肥大が妨げられると、思うように筋肉が付かないため理想のボディラインにならなかったり、トレーニング効果を実感できないことでモチベーションが下がったりして、途中でトレーニングに挫折してしまう可能性があります。
毎日の筋トレや有酸素運動が筋肥大の妨げになってしまう理由をくわしく解説していくので、しっかり理論を理解してトレーニングに取り組みましょう。
・有酸素運動は筋肉量を低下させる
・オーバーワークになる
・回復が追いつかない
・効率よくトレーニングできない
有酸素運動は筋肉量を低下させる
有酸素運動をすると身体は糖質や脂質をエネルギーに変換しますが、糖質や脂質が枯渇すると代わりにタンパク質を分解してエネルギーに変換します。
有酸素運動でタンパク質を分解してしまうと、筋トレをしたとき使用するタンパク質が足りなくなり、筋肥大の妨げになるといわれているのです。
有酸素運動の量が多いと筋肉自体のタンパク質を分解してしまう可能性もあるため、筋肉量が低下する可能性もあります。
【有酸素運動と無酸素運動の違い】
有酸素運動は、ウォーキング・水泳・サイクリングのように軽い負荷の運動のことで、脂肪を燃焼させる効果が期待できます。
一方無酸素運動は、筋肉トレーニング・短距離走・ウェイトトレーニングのような高負荷な運動のことです。ウォーキングなどの有酸素運動であっても、ぜいぜいと息が上がる程度の負荷がある場合は、無酸素運動と同様の身体状態であると考えられます。
オーバーワークになる
毎日高負荷な筋トレや長時間の有酸素運動を行うと、オーバーワークになる可能性があります。
オーバーワークになると、パフォーマンスが低下して思うような効果が得られないばかりか、ケガをしてしまう場合もあるので注意が必要です。
また、ストイックな人ではオーバートレーニング症候群に陥る可能性もあります。
オーバートレーニング症候群とは
オーバートレーニング症候群とは、運動による疲労が解消せずに慢性疲労化している状態のことです。
パフォーマンスの低下・疲労感・倦怠感・睡眠障害・食欲不振・体重減少・集中力の欠如・安静時心拍数や血圧の上昇などの症状が起こります。
放置すると抑うつ状態に陥ることもあるため、早期発見・早期治療が大切です。
回復が追いつかない
トレーニングをすると筋肉の繊維が破壊され、回復する過程で筋肥大が起こります。
毎日同じ部位のトレーニングを続けると破壊された筋繊維の回復が追いつかず、思うように筋肥大できません。
筋肉の回復にかかる時間は部位によって異なりますが、一般的には48時間〜78時間といわれています。
回復にかかる時間の目安は、以下のとおりです。
・胸筋・背筋…72時間
・上腕二頭筋・上腕三頭筋・三角筋…48時間
・腹筋・ふくらはぎ…24時間
効率よくトレーニングできない
筋肉が回復していない状態でトレーニングをすると、可動域が狭まってしまい効かせたい筋肉に負荷を効かせられません。
毎日同じ部位を同じようにトレーニングすると、パフォーマンスが著しく低下してしまいます。
また、連日高負荷トレーニングを行うとオーバーワークにも繋がるので注意しましょう。
毎日トレーニングをするなら筋トレ方法に工夫が必要
これまでは、毎日筋トレや有酸素運動をしない方がいい理由をお伝えしました。
しかし、トレーニング方法を工夫すると問題なく毎日トレーニングできます。
「1日でもトレーニングしない日を作ると不安」という人は、これから紹介する方法を実践してみてくださいね。
・筋トレと有酸素運動の順番
・トレーニング部位を変える
・トレーニングの強度
筋トレと有酸素運動の順番
筋トレと有酸素運動を併用する場合、先に筋トレをしてから有酸素運動をするのがおすすめです。
筋トレをすると成長ホルモンやアドレナリンが分泌されるので、基礎代謝の上昇や脂肪分解効果が期待できます。
有酸素運動を先にしてしまうと、疲れで十分な筋トレをできない場合があるので注意しましょう。
トレーニング部位を変える
毎日筋トレをする場合は、トレーニングする部位を変えるのがおすすめです。
毎日同じ部位を鍛えないようにローテーションすれば、筋肉を回復させながら効率よくトレーニングができます。
一週間分のトレーニング部位を下記に記載しておくので、参考にしてみてくださいね。
・胸・上腕二頭筋
・脚
・肩・上腕三頭筋
・背中・腹筋
トレーニングの強度
毎日同じトレーニングをしたい場合、トレーニング強度を落とすという方法もあります。
低〜中負荷のトレーニングを毎日することで、オーバーワークにならずに筋トレができます。
ただし、この方法は筋トレの効果を最大限に引き出したいという人にはおすすめできません。
筋トレや有酸素運動をする際の最適なタイミング
毎日トレーニングするのがよくないなら、どの程度の頻度で筋トレや有酸素運動をしたらいいんだろう?と疑問に思っている人もいるでしょう。
そこで、目的別に最適なトレーニングのタイミングを解説します。
自分がダイエットを目的としているのか?筋肥大を目的としているのか?明確にして、最適なタイミングを確認しましょう。
ダイエット・減量が目的の場合
ダイエットや減量を目的に有酸素運動や筋トレをする場合は、脂肪燃焼させる有酸素運動を積極的に取り入れるのがおすすめです。
有酸素運動を積極的に取り入れつつ、筋トレで筋肉量を増やして基礎代謝アップを目指しましょう。
筋肉量がアップして基礎代謝が上がれば、痩せやすく太りにくい身体を作れます。
有酸素運動の頻度
ダイエットや減量が目的で有酸素運動をする場合は、毎日行ってもかまいません。
有酸素運動は少し息が上がる程度の負荷で継続して行うと、より脂肪燃焼を促します。
ただし、有酸素運動は筋肉量を減らしてしまう可能性もあるため、基礎代謝が低下してしまう可能性も否定できません。
筋トレの頻度
ダイエットや減量目的で筋トレをする場合、週に2回〜3回トレーニングするのがおすすめです。
筋トレをすると身体が大きくなるイメージがあるため、嫌がる女性も多いですが、筋肉を付けることで基礎代謝が上がり、痩せやすい身体になります。
週に2回〜3回のトレーニングなら、筋肥大によって身体が大きくなる心配もありません。
筋肥大をさせることが目的の場合
筋肥大させることが目的の場合は、有酸素運動よりも筋トレを重視するのがいいでしょう。
筋肥大を目的としている場合は、有酸素運動をせずに筋トレだけしても期待する効果を得られます。
もしも、減量と筋肥大を同時に行いたいのであれば、筋トレと有酸素運動を行う日を分けてトレーニングしましょう。
有酸素運動の頻度
筋肥大のみを目的としている場合は、筋トレだけでも十分効果を実感できます。
減量と筋肥大両方を目的としている場合は、筋トレの回復期に有酸素運動をするのがおすすめです。
有酸素運動と筋トレを同じ日にしてしまうと、十分に筋トレの効果を得られないので注意しましょう。
筋トレの頻度
筋肥大を目的とした筋トレをする場合、週に3回〜4回程度トレーニングを行うのがおすすめです。
鍛える部位を3分割〜4分割しておけば、効率的にトレーニングが行えます。
一週間のローテーションの例を以下に記載しておくので、参考にしてみてください。
【一週間のトレーニングスケジュール例】
・日曜日:胸・上腕二頭筋
・月曜日:脚
・火曜日:休み
・水曜日:肩・上腕三頭筋
・木曜日:休み
・金曜日:背中・腹筋
・土曜日:休み
効率よく効果を実感するための組み合わせ
せっかく筋トレや有酸素運動をしても、効果が出なければモチベーションが上がらず挫折してしまいます。
せっかく身体を変えようと決心したのなら、効果を実感しやすい方法でトレーニングを行って、モチベーションを維持して無理なく継続したいですよね。
そこで、目的別に最も効果を実感できる筋トレや有酸素運動の組み合わせ方を紹介するので、これから紹介する方法を参考に理想の身体を手に入れましょう。
ダイエット・減量が目的の場合
ダイエットや減量を目的としている場合、筋トレと有酸素運動の両方を組み合わせるのがおすすめです。
筋トレと有酸素運動は別の日に行うのが望ましいですが、同じ日にする場合は30分以下の筋トレをしてから、30分〜60分程度の有酸素運動を行いましょう。
90分以上運動をすると、免疫力が低下や自律神経の乱れに繋がるので、長い時間のトレーニングや有酸素運動は避けましょう。
有酸素運動と筋トレを同じ日にするならサーキットトレーニングもおすすめ
有酸素運動と筋トレを同じ日にするなら、サーキットトレーニングを取り入れるのもおすすめです。
サーキットトレーニングとは、筋トレと有酸素運動を交互に行うことで、短時間で脂肪燃焼と筋力向上が望めます。
サーキットトレーニングの例を下記に記載しておくので、興味がある人は参考にしてみてください。
【サーキットトレーニングの例(各30秒×3セット)】
・もも上げ
・バーピージャンプ
・マウンテンクライマー
・ブランク
・ランジ
・ツイストジャンプ
筋肥大をさせることが目的の場合
筋肥大を目的としてトレーニングをする場合は、分割法でトレーニングを行うのがおすすめです。
今回は1つの部位をじっくりトレーニングできる4分割法でのトレーニングの組み合わせを紹介します。
有酸素運動を取り入れる場合は、トレーニングが休みの日に有酸素運動を行いましょう。
曜日 | 実施するトレーニング |
日曜日 | インクラインベンチプレス(大胸筋上部) ダンベルフライ(大胸筋中部) デクラインベンチプレス(大胸筋下部) ハンマーカール(上腕二頭筋・長頭) バーベルカール(上腕二頭筋・短頭) |
月曜日 | スクワット(大腿四頭筋・大臀筋) ブルガリアンスクワット(大腿四頭筋・大臀筋) ルーマニアンデッドリフト(大臀筋・ハムストリングス) ヒップスラスト(大臀筋・ハムストリングス) |
火曜日 | 休み(有酸素運動) |
水曜日 | バーベルショルダープレス(三角筋前部) サイドレイズ(三角筋中部) リアレイズ(三角筋後部) フレンチプレス(上腕三頭筋・長頭) キックバック(上腕三頭筋・外側頭と内側頭) |
木曜日 | 休み(有酸素運動) |
金曜日 | プルアップ(広背筋) ベントオーバーロウ(広背筋・僧帽筋) ラットプルダウン(広背筋) クランチ(腹直筋) ロシアンツイスト(腹斜筋) |
土曜日 | 休み(有酸素運動) |
筋トレや有酸素運動をしたら栄養面にも気を配ろう
筋トレや有酸素運動の効果を十分に発揮するためには、食べるものにも気を配ることが大切です。
タンパク質やミネラルの摂取はもちろん、適度に糖質や脂質も摂取しなければトレーニングをしても思うような効果を得られません。
ダイエット中の人は、食べることに抵抗を感じるかもしれませんが、食べながら筋トレや有酸素運動をすることで、痩せやすく太りにくい身体をつくることができます。